自然数に0は入るか?

自然数に0は入れる場合と入れない場合があります。私は入れる派です。今回は、そのメリットとデメリットを考えます。

メリット

0.初項がわかりやすい

例えば、初項が1で項差が2の数列は、0が自然数の場合、2n+1ですが、0が自然数でない場合、2n-1です。0が自然数の方が、初項がわかりやすいですね。

1.距離を表しやすい

例えば、日本はビルを1階から数えますが、オーストラリアでは0階から数えます。地上からn階までの階段の登る数を距離とすれば、日本ではn-1ですが、オーストラリアではnですね。

2.モノイドになる

専門的な話ですが、自然数をモノイドとして考えたら、0は単位元になります。なので、0が入ってないと自然数はモノイドになりません。

デメリット

0.個数を表しにくい

1,2,…,nの個数はnですが、0,1,…,nの個数はn+1です。

1.定義できない

\displaystyle\sum_{n\in\mathbb{N}}{\frac{1}{n}}
上の式は、0が自然数だと定義できません。

a+b=b+a

a+b=b+aを証明します。

定義

a+0=a\\

a+(b+1)=(a+b)+1

補題1

(a+b)+c=a+(b+c)

証明

c=0の時、

(a+b)+0=a+(b+0)=a+b

c=kの時、(a+b)+k=a+(b+k)が成り立つとすると、

\begin{eqnarray}(a+b)+(k+1)&=&( (a+b)+k)+1\\
                   &=&(a+(b+k))+1\\
                   &=&a+( (b+k)+1)\\
                   &=&a+(b+(k+1))\end{eqnarray}

よって、(a+b)+c=a+(b+c)

補題2

a+0=0+a

証明

a=0の時、

0+0=0+0=0

a=kの時、k+0=0+kが成り立つとすると、

\begin{eqnarray}(k+1)+0&=&k+1\\
            &=&(k+0)+1\\
            &=&(0+k)+1\\
            &=&0+(k+1)\end{eqnarray}

よって、a+0=0+a

補題3

a+1=1+a

証明

a=0の時、補題2より成り立つ。
a=kの時、k+1=1+kが成り立つとすると、

\begin{eqnarray}(k+1)+1&=&(1+k)+1\\
&=&1+(k+1)\end{eqnarray}

よって、a+1=1+a

定理

a+b=b+a

証明

b=0の時、

a+0=0+a

b=kの時、a+k=k+aが成り立つとすると、

\begin{eqnarray}a+(k+1)&=&(a+k)+1\\
&=&(k+a)+1\\
&=&k+(a+1)\\
&=&k+(1+a)\\
&=&(k+1)+a\end{eqnarray}

よって、a+b=b+a

近傍の種類

位相空間とはなんでしょうか?
1つの解釈は、近傍の形を決めた空間といえます。
近傍とは、私たちがよく知っている円があります。
しかし、次も近傍です。
f:id:mikuwaorenoyome:20160607073451p:plain
これはノイマン近傍と呼ばれていて、次で定義されます。
|x|+|y|=1
次は、ムーア近傍と呼ばれているものです。
f:id:mikuwaorenoyome:20160607074054p:plain
\displaystyle\lim_{n\rightarrow\infty}(|x|^n+|y|^n)=1
全体集合も近傍になります。\{0\}も近傍です。
本当は、位相空間はもっと広い意味で使われるのですが、私たちがよく知っているものは、これらが定義されています。

一般に、異なる近傍を決めると、異なる位相になりますが、円とノイマン近傍とムーア近傍は同じ位相空間になります。

Emacsのデフォルトメジャーモードをlisp-interaction-modeにする方法(version 24.5.1)

Emacs-Lispを使っている人にとって、*scratch*バッファのlisp-interaction-modeは重要ですよね。(C-jでS式を評価できたりします)

デフォルトメジャーモードをlisp-interaction-modeにするのは簡単で、init.elに次の一文を加えるだけです。

場所:gnupack_basic-13.06-2015.11.08\home\.emacs.d\init.el

加える文:(setq default-major-mode 'lisp-interaction-mode)

これであなたもELISPERだ!

ある文字列の写像の不動点定理

QとRからなる文字列を考えます。

文字列xとyの結合をxyと書いて、ヌル文字を0とします。
以下の写像を考えます。
f(Qx)=x\\f(Rx)=xx\\f(0)=0
また、xとf(x)を並べて、x \rightarrow f(x)と書きます。
例えば、
QR\rightarrow R\rightarrow 0
RQ\rightarrow QQ\rightarrow Q\rightarrow 0
この時、次の不動点定理が成り立ちます。
\forall x(RxR \rightarrow xRxR)
例えば、x=Qの時、
RQR\rightarrow QRQR
 x=0の時、
RR\rightarrow RR